インタビュー・執筆への考え方

語り手が何に怒り、何に涙し、何に夢中になってきたのか。私たちは、感情が動く瞬間の中に、本当に伝えたいことが眠っていると考えています。そしてそれが、「その人だから」出てきた言葉です。

インタビューでは、ときに、子どものころの話から伺います。遊びに夢中になった瞬間、何かに心を奪われた出来事。そうした記憶のなかには、本能に対して純粋かつ無垢だった頃の「原点」が詰まっていて、その人らしさや今の行動の根っこが隠れていると思うんです。

人は、自分の頭の中のわずか5~10%しか認知していないと言われています。だからこそ、語られた言葉をただ要約して整理するだけでは、プロの仕事とは言えないはず。話し手自身も気づいていない思いや選択の理由を、文章という形で浮かび上がらせていくことを大切にしています。

文章を書くときは、「一文は〇〇文字以内」「同じ語尾が続かないように」「表記ゆれはNG」といったルールを機械的にあてはめることはしません。型ありきではなく、「この人の言葉を伝えるには、どんな文のかたちがふさわしいか」から考えます。

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